複線図の練習を始めて、いちばん最初に手が止まったのは、回路ではありませんでした。
白い線を、どう書くかです。
白い紙に、白い線は書けません。当たり前の話なのですが、ここで一度つまずきました。
白い線には、別の色を当てるしかありません
複線図で最初に引くのは、電源の接地側です。色は白と決まっています。決めているのは自分ではなく、問題用紙の施工条件のほうです。
ところが、その白い線を紙の上に書こうとすると、書けません。白いペンを持ってきても、白い紙の上では見えないからです。
なので、白い線には別の色を当てることになります。わたしが選んだのは水色でした。
水色にした理由
理由は1つです。いちばん見分けがつきやすかったからです。
複線図は、線が何本も重なります。書いている途中で「この線は何だったか」と目で追い直す場面が、必ず出てきます。
そのときに、赤・黒・水色は、濃さが違います。形をたどらなくても、色の濃さだけで見分けがつきます。マーカーで塗っても、その差は残ります。
「白=水色」と決めてしまえば、あとはその線を目で拾うだけになります。何色にしようかと考える時間が、まるごと消えます。
わたしが使ったのは、3本です
水色マーカー … 接地側(白)
黒 0.7 … 非接地側(黒)
赤 0.7 … スイッチから照明への送り線黒と赤は、0.7の太めのペンを使いました。理由は単純で、わたしは目がよくないからです。細いボールペンだと、線が見えにくい。
色を分けるのも、太くするのも、狙いは同じです。
見た瞬間に、それが何の線か分かるようにする
複線図は、書いて終わりではありません。そのあと、その図を見ながら実際に配線します。そこで一度でも「これは何の線だったか」と考えると、手が止まります。
明度の違う色を使うのも、太いペンを使うのも、その一瞬を作らないためでした。
道具は特別なものではありません。文房具店で普通に買えるもので足ります。3本そろえば、複線図は書けます。
3色ボールペンや色鉛筆でもいいのか
先に書いておきます。わたしが使ったのは上の3本だけで、3色ボールペンも色鉛筆も試していません。使っていないものを、良いとも悪いとも書けません。
ただ、選ぶときの基準は1つだと思っています。
白い紙の上で、それが白線だと一目で分かるか
ここさえ満たしていれば、道具は何でもいいのだと思います。逆に、色を増やしすぎると、今度は「何色を使うか」で迷いが増えます。わたしが3本で止めたのは、そこでした。
本番で、同じ道具が使えるとはかぎりません
ここは、練習を始める前に知っておいたほうがいい話です。
学科試験をCBT方式(パソコンで受ける方式)で受ける場合、筆記用具は会場で貸してもらえるものだけになります。試験センターのよくあるご質問に、こう書かれています。
試験会場で貸与する黒ボールペンとメモ用紙は使えますが、それ以外は使用できません。
出典:一般財団法人 電気技術者試験センター よくあるご質問(233)
つまり色は使えません。黒1色です。ボールペンなので消すこともできません。
わたしが受けたのは筆記方式(マークシート)でしたので、問題用紙の余白に、自分のペンで書くことができました。この違いについては第二種電気工事士の学科はCBTで早期受験。技能練習がプラス1か月にも。のほうに書いています。
技能試験のほうは、自分の筆記用具を持ち込めました。わたしはこの3本を持って行きました。ただし持ち物の扱いは年度によって変わることがありますので、受験案内書の「持参するもの/使用できるもの」で、そのつどご確認ください。
どの線を何色にするかは、こちらに書きました
この記事は「何で書くか」の話です。どの線をどの色にするか、なぜ色を固定すると手が止まらなくなるのかは、技能試験の複線図の書き方 思考停止の解決方法は「色」だったに書いています。
そもそも白と黒がどこで決まっているのかは、複線図でやることはこれだけ|白と黒はもう決まっていますのほうです。
まとめ
- 白い紙に、白い線は書けない。だから白線には別の色を当てる
- わたしは水色にした。赤・黒と濃さが違うので、見分けがつく
- 使ったのは水色マーカー・黒0.7・赤0.7の3本
- 太いペンにしたのは、目がよくないから。色を分けるのも太くするのも、狙いは同じ
- 色を増やすほど、今度は「何色を使うか」で迷いが増える
- 学科をCBTで受けると、色は使えない。黒1色・消せない
- 技能試験は、自分の筆記用具を持ち込めた(年度ごとに受験案内書で確認)
複線図が書けないとき、原因が回路のほうだと思ってしまいがちです。ですが、手が止まる場所は、案外こういうところにもあります。
※ 引用した筆記用具の扱いは、一般財団法人 電気技術者試験センターの「よくあるご質問」(2026年8月時点)によるものです。試験方式や持ち物の扱いは年度によって変わることがあります。受験される回の受験案内書で、ご確認ください。
