◎ 対策は「圧倒的な練習量」と「わざと傷をつける練習」の2つ
◎ 傷の原因は握りすぎと、刃を入れたまま引っ張ること
◎ 失敗も練習のうち。最初はゆっくりでいい
芯線に傷がついてしまう。
技能試験の練習を始めたばかりのころ、これが一番の悩みでした。丁寧にやっているつもりなのに、気づいたら傷がついている。何が悪いのかわからないまま、同じ失敗を繰り返していました。
この記事では、わたしが実際に試して効果があった2つの対策を書きます。
まず、芯線の傷は欠陥になるのか
対策の前に、傷の欠陥基準を確認しておきます。


技能試験では「心線や被覆を著しく損傷した」場合が欠陥とされています。つまり、かすった程度の軽い傷はすぐに欠陥になるわけではないんですよね。
ただし判断基準は「折り曲げたときに芯線が見えるかどうか」です。「芯線まで切り込んでいなければ大丈夫」という考え方が一般的で、折り曲げても芯線が見えない程度なら軽欠陥にもならないとされています。
知恵袋でも「VVFストリッパーでケーブルの外装を剥いた際、絶縁被覆に線が入ってしまいました。欠陥になりますか?」という相談が多く見られます。傷がついてしまった受験者の不安がよく伝わってきます。
ただ、欠陥にならないからといって傷をつけていいわけではありません。傷がつく状態で練習を続けると、本番でも同じことが起きます。原因をちゃんと理解して、改善することが大事です。
芯線に傷がつく主な原因
わたしの場合、傷の原因は2つありました。
1つ目は握りすぎ。
ストリッパーを強く握ると、刃がケーブルに深く食い込みます。シースを切るはずの刃が、芯線の被覆まで届いてしまうんですよね。力を入れれば入れるほど、傷がつきやすくなります。
使い方の説明書にも「ハンドルを握り込んだまま剥ぎ取ろうとすると、芯線被覆を傷つけてしまうので注意」と明記されています。わたしはこれを最初に読んでいたはずなのに、実際の練習では守れていなかったんです。
2つ目は刃を入れたまま引っ張ること。
シースに刃を入れた状態のまま、そのまま引っ張ってしまうと傷がつきます。正しい手順は、刃を入れて切れ目を作ってから、いったん握りをゆるめて、シースだけを引き抜く動作になります。
YouTubeで確認してもらうと分かりやすいんですが、刃を入れてから握った手を離して、ほんの少し刃を横にずらし、切れ目のすぐ横のシース部分だけを軽く挟んで引っ張る。
するっと抜けます。シースはすでに切れているので、芯線に触れる必要がないんですよね。
対策1:圧倒的な練習量をこなす
芯線の傷は、感覚的な部分が大きいです。
どれくらいの力で握ればいいか、どのタイミングで握りをゆるめるか。これは文章で読んでも体に入らないんですよね。手が自然に動くようになるまで、繰り返すしかない部分があります。
わたしはそもそも不器用です。プラモデルも途中で挫折するくらいで、細かい作業が得意ではない。だから回数をこなすことを念頭に置いて練習しました。
最初、メルカリで5メートルのVVFケーブルを購入して、練習に使いました。毎日ランプレセプタクルの練習をしていたので、5メートルはあっという間に使い切ってしまって。その後、10メートルのケーブルを2回追加で購入しています。
これとは別に、技能試験対策用のセットも用意していたので、練習用のケーブルは惜しみなく使える状態にしておきました。
「VVFストリッパーは握る⇒回転⇒握りをゆるめて引き抜く、というコツがある」と説明されていますが、この動作を体に染み込ませるには、とにかく反復するしかありません。
毎日5分、10分のランプレセプタクルの練習。地味に見えますが、これがわたしの場合は一番効きました。
対策2:わざと傷をつける練習をする
これは少し変わった方法かもしれませんが、実際に効果がありました。
練習用のケーブルを使って、「意図的に芯線に傷をつける」練習をしたんです。
なぜこんなことをしたかというと、失敗を恐れたまま本番を迎えると、手が縮んでしまう可能性があると思ったからです。「傷をつけたらどうしよう」という不安が、逆に動きを硬くしてしまう。
「どこまでどうやったら傷がつくのか」を先に知っておけば、それをやらなければいいだけです。
実際にわざと傷をつけてみてわかったことがあります。
傷がつくのは、刃を深くまで刺し込んでしまったときと、刃が入ったまま引っ張ったときでした。この2つのパターンを体で理解してから、逆に「これをやらなければいい」という感覚が明確になりました。
失敗も練習ならば、失敗ではないんですよ。何が問題なのかを体で覚えるための練習なので。
時間制限をかけた練習の効果
ある程度慣れてきたら、時間制限をかけて練習しました。
技能試験は40分という制限があります。時間を意識しないで練習していると、本番のプレッシャーに慣れることができません。
時間制限をかけると、焦りが出てきます。その焦りの中で失敗することもあります。でもその失敗の経験が積み重なって、本番でも落ち着いて作業できる状態になっていきました。
練習量と慣れが全て
知恵袋を見ていると、「ストリッパーを使っていたら絶縁被覆に線が入ってしまった、欠陥になるか」という不安の声がたくさん出てきます。
みんな同じところで悩んでいるんですよね。
ただ、答えはシンプルで、慣れるしかないんです。
「芯線に傷がつくことも無く満足」という声も多い一方で、最初からうまくできる人はほとんどいません。練習を重ねる中で、少しずつ感覚がつかめてきます。
最初はゆっくりでいいんです。焦って速くやろうとすると、力が入りすぎて傷がつきやすくなります。ゆっくり、丁寧に、正しい動作を繰り返す。そのうちスピードは自然についてきます。
まとめ
- 芯線の傷の主な原因は「握りすぎ」と「刃を入れたまま引っ張ること」
- 対策1は圧倒的な練習量。毎日5〜10分の反復が体に染み込む
- 対策2はわざと傷をつける練習。どこまでやったら傷がつくかを体で覚える
- 時間制限をかけた練習で、本番のプレッシャーにも慣れていく
- 失敗も練習のうち。最初はゆっくりでいい
