◎ コツは何度も日付を変えて練習して体に染み込ませる ◎ 工具は何度も触るが刃こぼれ、傷みや欠けに注意する ◎ 合わないと思ったら買うのも視野に入れる
わたしはVVFストリッパーで、盛大に失敗しているんですよ。
しかも気づくのに1か月もかかってしまって。その話をします。
最初に買ったのは、他でもいい たまたまホーザンじゃなかった
筆記試験度同時に第二種電気工事士の技能試験に向けて、工具を揃えることにしたんですね。
ネットで調べると、どこを見てもホーザンのP-958が出てくるんですよ。「定番」「これ一択」「迷ったらホーザン」。そういう言葉が並んでいて。
ただ、正直に言うと値段が引っかかったんです。
ツノダの工具セットがあって、ホーザンより2,000円ほど安かったんですね。2,000円の差って、試験のためだけに買う工具としては無視できない金額じゃないですか。それにどうせ工具なんて大差ないだろう、とも思っていたりして。
それでツノダのセットに入っているVVFストリッパーを選んだわけです。
最初はなんの問題もなかったんですよ。練習を始めたばかりのころは、ちゃんと剥けていたので。
おかしくなったのは1か月後だった
練習を続けていくうちに、だんだんシースが剥きにくくなってきたんですね。
最初は自分のせいだと思っていて。「下手くそになったのか?」と本気で思ったりもして。
でも変な話じゃないですか。練習を重ねるほど下手になる、というのはおかしいですよね。ふつうは逆のはずで。
無理に力を入れて剥き続けたんですよ。そうするとさらに剥きにくくなっていって。
次に疑ったのはケーブルだったんです。
当時、メルカリで電線を安く買って練習に使っていたんですよね。ランプレセプタクルの練習を毎日やっていたので、ケーブルの消費が早くて。「安いケーブルはだめなのかもしれない」と思い始めたりして。
試しに、技能試験のために別途購入した新品のケーブルを使ってみたんですよ。
切れ味は変わらなかったんです。
このあたりで「マジかーー汗 どうしよう。。」という感じでしたね。試験が近づいてきているのに、道具がまともに使えない状態になっていて。
同じ経験をしている人は多かった
ネットを調べてみると、同じ悩みを持つ受験者の声がたくさん見つかったんですよ。
「最初は大丈夫だったが試験4回分ぐらいしたあたりから切れ味が悪く、外装が片側しか剥けない」という声とか。「切れ味は最初は良いのですが、どんどん落ちてきます」という声とか。
知恵袋では「技能試験でVVFストリッパーでケーブルの外装を剥いた際、絶縁被覆に線が入ってしまいました」という相談も見かけたりして。
こういうことって、あるあるなんですよね。みんな同じところで詰まっているんです。
ただ、ほとんどの人は「工具のせい」か「ケーブルのせい」にして終わっていたりするんですよね。わたしも最初はそうだったんですけど。
実はそうじゃないケースが多くて。原因はもっと手前にあったりするんです。
思い切ってホーザンP-958を買った
このままでは本番に間に合わない。そう判断して、思い切ってホーザンのP-958を購入することにしたんですよね。
届いたその日に使ってみたんですよ。
よっしゃーーー!!!!よし!よし!
嘘みたいによく切れるんですよ。シースがきれいに、するっと剥けて。さっきまでの苦労はなんだったのか、というくらい別物で。
「やっぱりツノダのストリッパーが悪かったのか」と思いかけたんですけどね。
でも、そこで立ち止まって。ちゃんと考えてみると、結論が違ったんですよ。
原因は「ストリッパーの刃を傷めていた」ことだったんです。
ツノダのストリッパーが最初から切れなかったわけじゃなくて。1か月間、使い方が悪くて、少しずつ刃を傷めていたんですね。そのせいで切れ味が落ちていって。ツノダのせいでも、ケーブルのせいでもなかったんです。
自分の使い方のせいだったということで。
刃を傷める使い方とは何か
では、どういう使い方が刃を傷めるのかというと。
VVFストリッパーって精密な工具なんですよね。刃とケーブルのサイズが合っていないと、刃に余分な力がかかってしまって。
よくあるのが、ケーブルのサイズに合っていない刃の位置で剥こうとするパターンなんです。1.6mmのケーブルを剥くときと2.0mmのケーブルを剥くときでは、使う刃が違うんですよね。これを同じ位置でやり続けると、刃が傷んでいくんですよ。
Amazonのレビューにもこういう声があったりして。「最初は大丈夫だったが試験4回分ぐらいしたあたりから外装が片側しか剥けない。刃が悪いのかと思い交換調整するも同様の現象が続いた」というものなんですけど。この人もおそらく同じ原因だったんじゃないかなと思っていて。
それからグリップの角度と力の入れ方も関係してくるんですよね。
刃をケーブルに当てるとき、角度がずれた状態で無理やり力を入れると、刃への負担が大きくなるんです。最初のうちは気づかないんですけど、積み重なると切れ味に影響してきて。
わたしが1か月でツノダのストリッパーの刃を傷めたのは、おそらくこの組み合わせだったんじゃないかなと。正しいサイズの刃を選ぶことと、グリップの角度を意識すること。この2つがわかっていなかったんですよね。
刃の寿命を延ばすコツ
ネットで調べていると、使い終わったあとのメンテナンスについて参考になる情報が見つかったりするんですよ。
楽天のレビューに「使い終わったらミシン油を刃の所に付けると、切れ味が落ちにくい。購入から7年経過でも問題なく使えている」という声があって。
これって盲点だったんですよね。工具は使いっぱなしでいいと思っていたんですけど。精密な刃物である以上、最低限のケアが寿命を大きく左右するんですよ。
ミシン油って100円ショップでも手に入るんですよね。練習後に刃の部分に一滴垂らして、軽く拭き取るだけでいいんですよ。それだけで切れ味の低下をかなり防げるんです。
試験が終わったあとも工具を使い続ける予定があるなら、このひと手間は絶対にやっておいた方がいいですよ。
P-958に変えてわかったこと
ホーザンのP-958に変えてから、刃の入り方とシースへの食い込み感が初めてよくわかるようになったんですよね。
なぜわかるようになったかというと。
ツノダのストリッパーで、何百回も練習してきたからなんですよ。
切れ味が落ちた状態でずっと練習してきたから、逆に「正しく切れている感覚」が鮮明にわかるようになったというか。たとえるなら、重い50kgのダンベルを30kgだと思い込んでトレーニングし続けたら、気づいたら筋力がついていた、みたいなものだったりして。
意図せず、ハードモードで練習していたわけなんですよね。
結果的にスキルが身についてしまったというか。これは怪我の功名というか、まったくの偶然だったんですけど。
P-958のグリップ角度について
P-958を使い始めてから、グリップの角度を少し変えると作業速度が上がることに気づいたんですよね。
ストリッパーを握るとき、手首をどこに置くかで刃とケーブルの接触の仕方が変わってくるんですよ。
ポイントは「ケーブルに対して垂直に刃を当てる」意識を持つことなんですよね。斜めに入ると刃への負担が増えるし、シースの切り口もきれいにならなかったりして。
それから握る力も関係してくるんですよ。強く握りすぎると刃がケーブルに深く食い込みすぎてしまって。芯線に傷がつく原因になるんですよね。必要な力って思っているより少なかったりするんです。
実際、P-958のAmazonレビューにも「切れすぎて、絶縁被覆まで切れてしまう人は、握り込む力をわずかに緩めると良い」という声があったりして。これってP-958ならではの話で、切れ味が高い工具だからこそ、力加減の調整が大事になってくるんですよね。
「ケーブルを固定して、ストリッパーをスライドさせる」という意識で使うと、力が安定してくるんですよ。引っ張るイメージより、押し込んで滑らせるイメージというか。
言葉で説明するのが難しいんですけど、何十回か練習するうちに体でわかってくる感じなんですよね。
安い工具を買ってしまった人へ
知恵袋でこういう相談を見かけたりするんですよ。「ツノダのVVFストリッパーを購入したのですが、ホーザンの方が人気があると聞きました。使いやすかったなどアドバイスをお願いします」というもので。
わたしって完全にこの立場だったんですよね。
結論から言うと、あくまでこれは私の感覚。そしてその人の感覚なんです。いわゆる相性です。
相性は使ってみないとわからない。
だからツノダのストリッパーが使えないわけじゃないんです。
たまたま今回は、ホーザンP-958になったというだけなんですよね。
モノタロウのレビューにも「新品でこの刃の精度では長持ちは期待できない」という評価があった一方で、「日曜大工程度には便利」という声もあったりして。
つまり用途によって、評価が分かれる工具だということなんですよね。
試験合格だけを目的にするなら、最初からP-958を買った方が結果的に安くつくんですよ。
メルカリで中古もあります。ただ私みたいに刃が傷んでいたりすることもあるので、そこはあくまで運です。
練習でストレスを感じると、それだけで集中力が落ちてきて。道具への不満が勉強の妨げになるのって、思っている以上にもったいないんですよね。
初心者はそこがわからないですから、わたしはたまたま比較対象になるホーザンのP-958を買ったので「そういうことか」とわかったんですよね。
最初の1本とホーザンを並べて比べた話は、VVFストリッパーを2本買った結論にまとめてあります。2本使ってみて何が違ったのかを、そちらで書きました。
VVFストリッパーのコツ 練習は「日付を変えて繰り返す」が正解
P-958に変えてから気づいたことがあります。
1日に何時間も練習するより、毎日少しずつ日付を変えて練習する方が、技術が体に染み込むのが早いんですよね。
これって脳の仕組みの話なんですよ。同じ動作を1日に100回やっても、睡眠を挟まないと記憶として定着しにくいんです。逆に1日10回でも、毎日繰り返すと1週間後には体が自然に動くようになってきたりして。
わたしは最初、まとめて練習すれば早く上達すると思っていたんですよね。でも実際は、1日10分を毎日続けた方が、週末にまとめて3時間やるより確実に上達した感覚があるんですよ。
「今日は感覚がいい」と思う日と「なんかうまくいかない」という日ってありますよね。
それも含めて繰り返すことで、コンディションが多少悪くても安定して作業できる状態になってくるんですよ。本番の試験当日、体が勝手に動く状態を作るには、日数をかけた反復しかないんですよね。
刃こぼれ・傷みの見分け方
練習を重ねるうちに、刃の状態を確認する習慣が大事だとわかってきたんですよね。
刃こぼれや傷みが出てくると、よーく見てみるとシースの切り口が微妙にきれいじゃなくなってくるんですよ。きれいな一直線で切れていたものが、端がめくれたり、切り口が荒くなったりしてきて。
これが最初のサインなんですよね。
見分け方は割と簡単で、剥いた後のシースの断面を見ればわかる場合があります。切り口がなめらかなら刃は正常。ギザギザしていたり、片側だけ深く入っていたりするなら、刃が傷んでいる可能性があります。
もう一つは「感触」なんですよね。
正常な状態のP-958はケーブルに刃を当てたときに小気味いい感触があるんです。
傷んでくると、引っかかるような感触に変わってきたりして。言葉では説明しにくいんですけど、何十回も使えば違いがわかるようになってきます。
P-958の替刃って単体で販売されているんですよね。
長く使うつもりなら、替刃を1セット手元に置いておくと安心です。
わたしの場合、こう変わっていきました
切れなくなるといっても、ある日いきなり切れなくなるわけではありません。 少しずつです。
最初のころは、シースを剥いたあとに薄皮が残る程度でした。気にならない程度です。
それが、だんだん、あきらかに皮一枚残るようになっていきました。
引っぱれば取れるので、そのまま続けていました。でも、いま思えば、ここが刃からのサインでした。
見分けられないこともあります
ここまで見分け方を書きましたが、正直なところを書いておきます。
切れなくなる原因は、ひとつではありません。
① 刃が傷んでいる ② 力を入れすぎている ③ 角度が合っていない
わたしの場合は、この3つが混ざっていました。そして、どれが効いているのかを自分で切り分けるのは、かなり難しかったです。
刃を見ても、傷んでいるのかどうか分かりません。力を抜いてみると、今度は剥けません。角度を変えても、変わった気がしません。
「わたしが下手なのか、工具のほうがだめなのか」が、いつまでも決まりませんでした。
気づいてからは、数日で切り上げました
ここまで書いてきたとおり、原因に気づくまでには1か月かかっています。 切れ味が落ちていることには気づいていましたが、なぜかが分かりませんでした。
ただ、気づいてからは早かったです。
それでも、買うかどうかで数日は悩みました。
ただ、そこで長く悩むのはやめました。 悩んでいる時間より、練習している時間のほうが大事だと判断したからです。試験の日は決まっていて、動きません。
新しいものを買いました。そして、使った瞬間に分かりました。
よく切れるんです。 するっと剥ける。どんどん進む。
わたしの場合、切れなかった直接の原因は、刃の欠損でした。
そして、その刃を欠けさせたのは、練習を始めたころのわたしです。力を入れすぎていました。
練習の初期に、力を入れすぎた ↓ 刃が欠けた ↓ 切れなくなった ↓ 剥けないので、もっと力を入れた ↓ さらに刃が傷んだ ↓ もっと切れなくなった
やればやるほど、切れなくなっていきました。これが結論です。
練習すれば上手くなるはずなのに、逆に悪くなっていく。当時は意味が分かりませんでした。いま並べてみると、切れないから力を入れる、という対応そのものが、いちばんまずかったわけです。
新しいものに替えてからは、練習がはかどりました。それまで何をやっていたのか、という感じでした。
もし、いま同じところで止まっているなら、買ってしまうほうが早いと思います。工具をすすめたいからではなく、そのほうが原因がはっきりするからです。
新しいものでも、同じ状態になる → 腕のほうです。使い方を直せば済みます 新しいものだと、よく切れる → 刃の問題でした。腕は関係ありません
わたしは、後者でした。
「練習しているのに下手になったのか」と思っていたのですが、そうではありませんでした。腕の問題ではなかった、と分かっただけでも、ずいぶん楽になりました。
どちらだったとしても、はっきりすること自体に意味があります。自分が下手なのか、道具のほうなのかが分からないままだと、練習に身が入りません。
大事なのは、原因を突き止めることそのものではありません。練習が進む状態に戻すことです。 わたしは数日で切り上げて、そのぶん早く練習に戻りました。
お金の話も、しておきます
工具を買い足すのは、出費です。安くありません。わたしも、そこで悩みました。
ただ、順番をつけるとこうなりました。
お金は大事 ↓ 時間はもっと大事 ↓ 合格は、もっと大事
落ちれば、受験料がもう一度かかります。材料もそろえ直すことになります。そして、次の試験まで数か月待つことになる。
1回で受かるのが、いちばん安い。 わたしはそう考えて、買いました。
「合わない」と感じたら買い替えも選択肢に入れる
ツノダのストリッパーを使い続けていたころ、「自分が下手だから」と思って我慢していたんですよね。
でもそうじゃない場合もあります。
工具との相性という話じゃなくて、機能として合っていないことがあったりして。たとえばケーブルのサイズに対応していない刃しかない工具だと、どれだけ練習しても限界がある、ってことがあるんですよね。
わたしの場合、P-958に変えた瞬間に問題が解決したんですよ。つまり工具が原因だったケースだったということで。
「練習しても改善しない」「力を入れても剥けない」「切り口が毎回汚い」という状態が続くなら、工具を疑う価値はあるんですよね。自分の腕のせいと決めつける前に、工具を見直してみる。それだけで状況が変わってくることがあります。
2,000円の差を惜しんで1か月無駄にしたわたしの経験から言うと、いい工具に早く変えた方がトータルで安くつくんですよね。練習時間もストレスも、全部節約できます。
P-958に変えたからといって、すぐに作業が完璧になったわけじゃなくて。
使い始めのころは「開閉が固い」と感じたりもして。実際、P-958のレビューでも「開き具合が固い」という声があるんですよね。でもこれって慣れの問題で、数十回使えば手に馴染んでくるんですよ。
大事なのって、道具を信頼して練習量を積むことなんですよね。
技能試験の合否って、工具の良し悪しよりも練習量と正確さで決まってきます。
いい工具を持っていても練習が少なければ受からないし。逆に多少工具に不満があっても、十分な練習があれば受かるんですよね。
道具はあくまで補助。
使い手の技術があってはじめて本領を発揮するというか。
結論としてわたしが言えること
P-958って間違いなくいい工具なんですよ。切れ味、剥き口のきれいさ、耐久性、どれも申し分なくて。
ただ、P-958を買えばうまくいく、という話でもないんですよね。
刃を傷めない使い方を覚えること。
ケーブルのサイズに合った刃位置を選ぶこと。
グリップの角度と力加減を意識すること。
使い終わったらミシン油でメンテナンスすること。
これがセットでないと、どんな工具を使っても同じ結果になってきたりする。
技能試験の練習を始めるなら、最初からP-958を買って、正しい使い方を覚えながら練習する。それが一番の近道だとわたしは思っています。
まわり道をしてそう感じたので。
工具への投資って、合格への近道への投資でもあります。参考にしてください。
もうひとつ、買う前に見ておきたいのが当日のルールです。改造した工具は、程度に関わらず使えません。目盛を書き足すのも改造にあたります。この線引きは技能試験に持ち込める道具、持ち込めない道具にまとめました。
まとめ
- VVFストリッパーの切れ味が落ちたら、まず使い方を疑う
- 刃を傷める原因は「サイズの合わない刃位置」と「無理な角度と力」
- 刃・力・角度のどれが原因かは、自分では切り分けにくい。新品で試すとはっきりする
- ホーザンP-958はいい工具だが、使い方がセットで必要
- グリップはケーブルに対して垂直に、力は思っているより弱めでいい
- 使い終わったらミシン油で刃のメンテナンスをする
- 練習は日付を変えて繰り返す。まとめてより毎日少しずつが正解

