
リングスリーブの刻印には、こういう表がついて回ります。
1.6mm × 2本 → ○
1.6mm × 3〜4本 → 小
2.0mm × 1本 + 1.6mm × 1〜2本 → 小
2.0mm × 2本 → 小
2.0mm × 1本 + 1.6mm × 3〜4本 → 中
2.0mm × 3本 → 中
わたしは、これを覚えられませんでした。
覚えたつもりで問題を開くと、どれが当てはまるのか分からなくなる。特に「2.0mmが入っている」パターンが混ざると、途端に自信がなくなりました。
いまは、表を見ずに出しています。足し算にしたからです。
点数にして、足すだけです
やっていることは、これだけです。
1.6mm = 1点2.0mm = 2点圧着する箇所に集まる線の点数を、全部足します。
| 合計 | 刻印 |
|---|---|
| 2点 | ○ |
| 3〜4点 | 小 |
| 5点以上 | 中 |
第二種に「大」は出ません。 覚えるのは、この5行だけです。
やってみます
やってみます
1.6 × 2本 = 1+1 = 2点 → ○
1.6 × 3本 = 1+1+1 = 3点 → 小
2.0 × 1本 + 1.6 × 2本 = 2+1+1 = 4点 → 小
2.0 × 2本 = 2+2 = 4点 → 小
2.0 × 1本 + 1.6 × 3本 = 2+1+1+1 = 5点 → 中
2.0 × 3本 = 2+2+2 = 6点 → 中組み合わせを覚えていません。数えて、足しているだけです。
これで本当に合うのか
気になったので、全部の組み合わせで検算しました。
リングスリーブの選び方は、本来こう決まっています。
接続する電線の断面積の合計で選ぶ 8mm² 以下 → 小 / 8mm² を超えて14mm² 未満 → 中
計算に使う断面積は、1.6mm が 2mm²、2.0mm が 3.5mm² です。
この基準と、点数法を突き合わせた結果がこれです。
| 組み合わせ | 点数 | 点数法 | 断面積の合計 | 公式基準 |
|---|---|---|---|---|
| 1.6 × 2 | 2 | ○ | 4mm² | 小(○) ✅ |
| 1.6 × 3 | 3 | 小 | 6mm² | 小 ✅ |
| 1.6 × 4 | 4 | 小 | 8mm² | 小 ✅ |
| 1.6 × 5 | 5 | 中 | 10mm² | 中 ✅ |
| 2.0 × 1 + 1.6 × 1 | 3 | 小 | 5.5mm² | 小 ✅ |
| 2.0 × 1 + 1.6 × 2 | 4 | 小 | 7.5mm² | 小 ✅ |
| 2.0 × 1 + 1.6 × 3 | 5 | 中 | 9.5mm² | 中 ✅ |
| 2.0 × 2 | 4 | 小 | 7mm² | 小 ✅ |
| 2.0 × 2 + 1.6 × 1 | 5 | 中 | 9mm² | 中 ✅ |
| 2.0 × 3 | 6 | 中 | 10.5mm² | 中 ✅ |
ズレる組み合わせが、ひとつもありませんでした。
点数法は、断面積の基準を数えやすい形に置き換えただけです。別のルールを覚えているわけではありません。
一番まちがえやすいのは、ここです
2.0mm × 2本 → 小太い線が2本なのに、小です。
直感に反するので、ここを「中」と覚えてしまう人が多いところです。わたしもそうでした。
点数法だと、迷いません。2点+2点=4点。4点は小。 それだけです。
もうひとつ、有名なところがあります。
1.6mm × 4本 → 小(○ではない)握力のある方は、1.6mm 4本でも○で圧着できてしまいます。でも、つぶしすぎです。 4点なので「小」です。
○になるのは、1.6mm × 2本のときだけです。
この道具は、学科で先に手に入ります
ここが、いちばん言いたいところです。
学科(筆記)の配線図の問題に、刻印の組み合わせを答えさせる問題が出ます。 ボックスの中の接続について、圧着後の刻印の組み合わせを選ばせる形式です。
つまり、学科の段階で、この点数法を使う場面があります。
そして技能試験では、同じものを使います。
学科 刻印の組み合わせを選ぶ → 点数を足して解く ↓ 道具は同じ技能 複線図に ○・小・中 を書いておく → 圧着のときは、それと合っているか見るだけ学科でできるようにしておけば、技能で新しく覚えることがありません。
逆に、学科で複線図や配線図を捨ててしまうと、技能に入ってからゼロで覚え直すことになります。 わたしが学科で複線図を捨てなかったのは、これが理由でした。
そして技能では、圧着マークの間違いは、それだけで欠陥になります。 仕上がりがどれだけきれいでも関係ありません。
だから、その判断は圧着の前に終わらせておきます。 複線図を書く段階で刻印まで書いておけば、圧着のときは「書いてあるものと合っているか」を見るだけになります。その場で考える場面が消えます。
わたしは本番で、それでも圧着箇所を取り違えました。そのときの話は本番でリングスリーブの刻印を間違えた話に書いています。
覚えられる人は、覚えたほうが速いです
最後に、正直なところを書いておきます。
表を覚えられる人は、覚えたほうが速いです。 足し算をする手間すらありません。
わたしは覚えられませんでした。試験のときに限って出てこない。だから、その場で作れる形にしました。
これは頭のよさの話ではなく、思い出す作業を減らすか、計算する作業を増やすかの選び方だと思っています。わたしは後者のほうが安定しました。
まとめ
1.6mm = 1点 / 2.0mm = 2点2点 = ○ / 3〜4点 = 小 / 5点以上 = 中第二種に「大」は出ない- 組み合わせの表を覚える代わりに、数えて足す
- 公式の選定基準(断面積の合計)と、全パターンで一致する
- 一番まちがえやすいのは 2.0mm × 2本(=小)
- 学科で使う道具が、そのまま技能で使える
圧着そのものの握り方やコツはリングスリーブの圧着のコツに書きました。


